「高齢者施設が家賃不払い!不法占有!」さてどう解決する?

みなさんこんにちは、AGILE MIND代表の田中です。

今回は、借主の高齢者施設が家賃不払いで不法占有者となっていたトラブル物件を取得し、売却まで完了したケーススタディをご紹介させていただきます。

そもそもの発端は、土地建物の地主様から、とある事情から借主(高齢者施設)との間に問題が発生し1年近く家賃を受け取っていないとの相談があったことでした。

詳しくお話を聞き進めていくと、地主様としては、借主と対峙して問題解決を図るのではなく、現状のまま売却してこの問題のことを考えたくないとの要望であることが見えてきました。

土地・建物のオーナー様は、思っている以上に様々な問題や悩みを抱えていることがあります。

それを解決していく方法があったとしても、そこにかかるパワーや時間を考えると「とにかく面倒から解放されたい」という思いを持たれることも少なくありません。

今回のケースも、売却による問題解決を目指して買主を探すことがミッションになりました。

 

■買い受けを決断できた理由とは?

しかし、買主を探したもののうまく行きません。

問題が複雑ですし、最終的には高齢者施設を退去させないとならない案件。解決までにどのくらいの時間がかかるのか、短期間で答えが出るか非常に不透明ということで、20社を越える不動産会社に打診するも、すべて「買取できない」との回答。

そこで、最終的にはアジャイルマインドで買い受けることを決めました。

改めて整理してみると、高齢者施設に入居者がいるにもかかわらず家賃が入ってこないという状態は、時間をかけて弁護士と一緒に手続きしていけば、うまく解決できるはずです。

少なくとも、家賃を払わない高齢者施設運営会社を立ち退きさせることは難しくないでしょう。

問題は、利用者に円満に退去していただくことができるかどうか。入居者やその家族からの風評被害も気になるところです。

しかしこれも、移る先を手配するなど時間をかけて手続きしていけば、いつかは解決するはずです。

そう考えると、問題はやはり「どれだけ時間的ゆとりをもって、関係者と摩擦を起こさずに取り組めるか?」だけです。

悩み相談に来られた地主様にとっては、「早く問題から解放されたい」。

アジャイルマインドが買い取れば希望どおりの問題解決になります。

そして、アジャイルマインドが地主の悩みを引き受け、時間をかけて解決していけばいいじゃないか。

それが、私が買い受けることを決断した思考です。

不動産会社の多くから断られたように、「どれくらいの期間がかかるかわからない」物件を扱う会社はなかなかありません。

しかしアジャイルマインドは、前例のないことをやりたいタイプ。

柔軟な発想で、どうやったら問題が解決するかに知恵を絞ります。

そうして、困っている地主、引き受け手のない状態の物件でも、独自の判断基準で購入するなど地主の悩みに寄り添い、問題に決着をつけます。

▲ アジャイルマインドで買い取った当時の多くの残置物の写真。

▲ 屋外の駐車スペースには沢山の放置車両も…

■奇跡?のような「うまく行き過ぎ」な決着

さてここからは、アジャイルマインドが購入してから起こった「後日談的解決編」です。

2020年から2023年春までは、コロナウイルスが猛威を振るいました。この施設もその影響がありました。上手に対処することが出来ず、その結果として施設利用者が自主的に転所を希望し始めるという現象が起きました。時間はかかりましたが、全ての利用者に転所先が決まり、利用者がゼロという状況に。こうなると当然運営会社も撤退です。予期せぬ事態が発生し、どなたとも摩擦を起こすことなく、無事に立退きが終わりました。

その後、建物を解体して更地にして、土地の販売も完了。
購入から1年もかからず、問題が解決し事業が完了するという結末となりました。

このケーススタディは、確かに「うまく行き過ぎ」かもしれません。
しかし、早かれ遅かれ同じような決着をしたであろうことは間違いありません。
必腰を据えて、問題に真正面から取り組めば解決方法は必ずある。
時間をかけたくない地主様に変わって、アジャイルマインドがそこを担うなど、独自の判断軸で地主様の悩みを解決するお手伝いをしていきたいと思っています。